山形の不動産市況
■ 人口は減っているけど、外国人観光客は急増中——その温度差が面白い
山形県は、北に青森県、南に新潟県、福島県と接する。
山形県の人口は2024年10月時点で約101万人(総務省「人口推計」)。
前年からの減少率は▲1.49%で全国5位と厳しい状況が続いています。
高齢化率は35.6%と全国平均(29.3%)を大きく上回っており、特に置賜・最上地方の過疎化が進んでいます。
一方で、山形県が今「観光地としての評価」を急速に上げているのも事実です。
2025年には、米旅行メディア『ナショナル ジオグラフィック』の「2026年に行くべき世界の旅行先25選」に山形県が選出されました。
中でも銀山温泉(尾花沢市)は、アニメ映画『千と千尋の神隠し』のモデル地とも噂される大正ロマン漂う温泉街として知られ、””国内外から観光客が訪れます。
週末・連休になると宿が早々に満室になり、温泉街へのアクセス道路が渋滞するほどの来訪者が集まっています。
オーバーツーリズム対策が課題になっており、周辺に土地をお持ちの方には来訪者需要を取り込める余地があります。
■ 地価は「山形市・東根市・天童市」の三角形で上昇中
2026年の公示地価(国土交通省)では、山形県全体が前年比+0.2%と5年連続のプラスを維持。
昨年、32年ぶりに上昇に転じた商業地地価が2年連続で上昇したのも、見逃せない動きです。
山形市とその周辺エリアの再開発機運も高まっており、特に山形駅周辺での時間貸し・月極需要は今後さらに高まる可能性があります。
山形県内注目エリア(2026年公示地価)
山形市 平均 約7万0,700円/㎡(前年比 +0.9%) 七日町が県内最高値
東根市 神町北の変動率 +3.11%は県内最高 人口増加率も県内トップ
天童市 平均 約4万1,000円/㎡(+1.2%) 山形市ベッドタウンとして成長中
寒河江市 山形道インター周辺の物流需要で安定
特に注目したいのが東根市です。
山形空港や山形新幹線「さくらんぼ東根駅」がありアクセスに恵まれている上に、子育て世代の転入が続いて人口が県内で唯一増加傾向にある特異なエリアです。
■ 蔵王・天童・銀山——「駐車場が足りない」観光地が県内に複数あります
山形県の駐車場需要で特徴的なのは、観光地周辺の駐車スペース不足が複数のエリアで同時に起きていることです。
蔵王温泉(蔵王町・山形市境)はスキーシーズンと夏山シーズンに観光客が集中し、周辺の既存駐車場は繁忙期にすぐ満車になることがあります。
樹氷観光やウインタースポーツを目的に遠方からの来訪が増えており、周辺の土地活用余地もありそうです。
天童市は将棋の駒の産地として知られており、天童温泉エリアへの観光客需要が年間を通じて発生します。
山形市の霞城公園(最上義光ゆかりの桜の名所)や文翔館周辺は、お花見シーズンや冬の花火大会当日に一時駐車需要が急増します。
山形市中心部(山形駅・七日町・本町周辺)は国道13号線沿いや中心商業地に駐車禁止区間が多く、周辺コインパーキングの需要が生まれています。
■ 置賜・最上地方では「相続した土地・実家の空き家」の問題が顕在化
人口流出が進む置賜・最上地方では、相続で取得した空き家・農地・山林をどう扱うか、悩んでいるオーナーが多くなっています。
2023年12月施行の改正空家法(国土交通省)では、「管理不全空家」として行政から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が解除されて税額が最大6倍になるリスクがあります。
「遠くて管理できないし、売れるかどうかもわからない」という状況の土地ほど、このリスクが高くなりがちです。
2024年4月施行の相続登記義務化(法務省)も重要で、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料が課される可能性があります。
古い相続で名義変更が済んでいない土地も対象となり、2024年4月以前に発生した相続については2027年3月31日まで猶予期間が設けられています。
未登記の土地がある場合は、早めに確認しておくと安心です。
活用できる立地の土地があれば、駐車場への転換で毎月のキャッシュフローを生みながら、固定資産税負担とのバランスを取ることも可能です。
■ 「山形の土地、どう使えばいいかわからない」——まず複数の専門家に聞いてみましょう
銀山温泉の観光客増加・山形市の地価上昇・東根市の人口増加と、山形県の中にも駐車場需要が見込めるエリアがあります。
「うちの土地がそのエリアに当てはまるか」を確認するのに、一番手っ取り早いのが複数の駐車場運営会社への一括問い合わせです。
土地の可能性を眠らせたままにしないためにも、ぜひ一度、問い合わせてみてください。